はじめに

【この記事の内容の主な対象者】

どうしたらセミナーに人が集まるのか、リピーターが増えるのかと悩んでいるセミナーや学会を運営する医療従事者

「セミナーを開催しているけど人がこない」「学会の講演にどうすればもっと人が来てもらえるだろうか」「リピーターを増やすには」と悩む医療者に必要なマーケティングの知識を学ぶための記事です。そのヒントはあの有名な星野リゾートにありました。私が星野リゾートで経験したことを元に、どうしたらより良くセミナーを運営できるかを解説していきます。

星野リゾートは期待を超えてくる

 

星野リゾートはやっぱり良い

妻と星野リゾートの「星野や 富士」と「界 遠州」を利用させてもらった時のことです。(下写真は公式HPより)

つまり星野リゾートをはしごしたわけです。なんと贅沢な。

両者ともに最高でした。ロケーション良し、食事良し、部屋・風呂良し、また接客良しと非の打ち所が全くない・・・最高の思い出ができました。

「あの噂の星野リゾートだからな、そりゃそうだ」と思いますが、それだけではありませんでした。

星野リゾートは私たちの期待値を超えてきました。

星野リゾートは期待値を超える

それは「界 遠州」で起こりました。

私たちは「星野や富士」で宿泊して、その後「界 遠州」にいくコースでした。「星野や富士」での最高の思い出を胸に、次の「界 遠州」はどんなところかなーと。

「界 遠州」での夕食の席に通された時の違和感・・・「ん?何かおかしい」

それはすぐに気づきました。右利きの方がほとんどなので気づく人はほとんどいないでしょうが、食事の席ではだいたい箸は右手で持つように、飲み物のグラスや茶碗の左右の位置なども右利きの方が使いやすいように配置してあることがほとんどです。

それがどういう訳か「界 遠州」でとおされた席は明らかに左利き用の配置・・・。思わず定員さんに尋ねました。

私「どうして左利きだとわかったのですか?」

界遠州スタッフ「◯◯様は星野や富士にもご宿泊をされていたとお聞きしております。星野や富士のスタッフより旦那様は左利きであることを伺っておりましたので、そのようにさせていただきました。」

鳥肌・・・・。嘘でしょ・・・?

普段から私は食事の席につくと無意識にご飯茶碗とお味噌汁のお椀を左右に置き換えたり、グラスを移動させたりする癖があります。もちろん箸も。

それを「星野や富士」のスタッフは見ていたということか・・・。

さらにはそれを「界 遠州」のスタッフに申し送りをしていただと?

信じられない・・・。凄すぎる・・・。

別にそこまでして欲しいと普段から思っているわけではない些細なことではあるが、この心意気というかホスピタリティに深く感動をしてしまいました。

横にいた妻も驚いていました。

私たちが星野リゾートにはまったのは北海道にある「トマム」という星野リゾートホテルに宿泊してからです。

トマムでの体験も最高でしたので、すっかり星野リゾートに魅了されてしまっていた私たちでしたが、この一件でさらにファンになりました。

「星野リゾートだから良いはず」という期待値を超えられてきたこの時の感動は今でもはっきりと思い出せます。

この期待値を超えてくるとより心をつかまれます。

「星野リゾートは最高だよ」と職場でも勧めています。

そして星野社長をはじめ、「星野や富士」「界 遠州」のスタッフに感謝したいです。また星野リゾートを利用させていただきます。

セミナーの運営に活かせるか

話が長くなり申し訳ありません。この体験を共有したくて。

ここからが本題になります。私やこの記事を読んでくださっている皆さんが運営するセミナーや学会でこのような体験を生み出すことができているでしょうか。

星野リゾートをそのまま真似しろとは言いませんが、ターゲットとなる方たちが参加をした時に感動を覚える、また参加したいと思えるような運営をしているでしょうか?

星野リゾートのファンになってしまった私のように、良いものには人が集まります。

セミナーや学会の運営している中で「セミナーを開催しているけど人がこない」「学会の講演にどうすればもっと人が来てもらえるだろうか」「リピーターを増やすにはどうしたら」と悩んでいる人も多いでしょう。

ここで必要なのが顧客満足なのです。

セミナー運営を成功させる顧客満足

ターゲットの心をつかむためには「ターゲットの期待を満たすこと、さらには期待を上回る体験を提供すること」が重要です。これを顧客満足(CS)と言い、セオドア・レビットという方が提唱した考え方です。

このターゲットの満足度が形成される仕組みを「期待不確認モデル」と言います。これはある方程式で表すことが可能です。

事前に期待をしていた内容よりも実際に参加・体験をした時に感じる価値の方が高ければ顧客満足度が高くなり「良かったから、また来よう」となるわけです。

まさに私の「星野リゾート」での体験がこれ。してやられました。すっかりファン。

このターゲットの顧客満足に対して「本質機能」「表層機能」の2つの基準があるとされています。マーケティング学者のジョン・E・スワンはこの本質機能と表層機能の両方が顧客の期待と一致した時にターゲットは満足すると言っています。

本質機能とはターゲットがその商品やサービスに最初に求める機能のことを言います。車で言えば車の本質は「走れること」ですが、ここが「加速が悪い」などの問題がある場合は満足度は必ず落ちます。セミナーで言えばどんなことでしょうか?「講師の話が難解、またはつまらない、全く勉強にならない、思っていた内容と違う」などでしょうか。

表層機能とは価値を付加する機能のことを言います。先のように車で言えば、「シートが良い」「車内がおしゃれ」などが当てはまります。でもいくら付加価値を高めたところで本質機能である走行に問題があると、絶対に顧客満足は低下します。まずは表層機能の前に本質機能はしっかりと作る必要があります。
セミナーなどの場合はどうなるでしょうか。「会場やスタッフの雰囲気、セミナーの内容への質問を後日でもできる、休憩中に食べることができる軽食の準備、次回のセミナーの参加申し込みを優先してもらえる」などでしょうか。

こうしてセミナーや学会の内部をしっかりと形作ることでターゲットの満足度が高くなり、リピーターとなり、知人にも紹介をしてくれるようになるでしょう。

熱狂的信者をつくる

こうして熱狂的信者をつくることができればもうこっちのもんです。熱狂的信者がいることで、さらに良い循環が生まれていきます。

例えば、「知人を紹介してくれる、知人と一緒に参加してくれる」「広告・宣伝などを積極的にしなくても、自然と集まるようになる」「参加費が高くても集まる」などのメリットが得られます。

マーケティングの世界では「ロイヤルティ・マーケティング」「パーミッション・マーケティング」と言われるような手法がありますが、これらは自分たちの商品やサービス、また企業理念などのファンを増やすための手法です。

多くの一般企業はこうして顧客をゲットし、そしてファン化させ、継続した売り上げにつながるようにしているわけです。

私の場合も「星野リゾート」は普通のビジネスホテルに比べれば相当お値段は高いですが、その金額を払う価値はあると思っています。高くても宿泊したいと思えるような付加価値がそこにあり私の満足度はかなり高いからです。

まんまとハマっているわけです。別にそれでも良いと思っていますが(笑)

さいごに

いかがでしたでしょうか。普通にただセミナーを開催して少人数でほそぼそとできれば良いという場合はあまり意識をしなくても良いことかもしれません。少しでもが多くの方々に参加をしていただきたいと考えている場合は参考にしてみてください。

現在、私も学会のあり方について思案中です。うまくいっているとは言えませんが、本記事をまとめながらずっと考えている最中です。

マーケティングの世界について学び初めてまだ日がかなり浅い私ですが、マーケティング力は医療者にもいると思っています。

皆さんが運営するセミナーや学会がうまくいくことを祈っています。

この記事の参考文献

 

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