はじめに

【この記事の内容の主な対象者】

どうしたらセミナーに人が集まるのかと悩んでいるセミナーや学会を運営する医療従事者

「セミナーを開催しているけど人がこない」「学会の講演にどうすればもっと人が来てもらえるだろうか」と悩む医療者に必要なマーケティングの知識を学ぶための記事です。今回は自分たちが運営している研修会や学会の強みやターゲットを考え直すためのSTP分析についてまとめています。STP分析にそって考えていくと「なぜ、他の研修会のように人が集まらないのか」「もっとこうすれば良いのか」といったような運営方法を見直すきっかけになるかもしれません。

医療者にありがちな失敗

良く陥りがちなのは「皆のためになる内容だから皆に聞いてほしい」と考え当たり障りのないセミナーの企画内容、さらには広報を行ってしまうことです。

これでは
「誰のためのセミナーなのか?」
「どんな人を対象としているのか?」
「そこに行けば何が得られるのか?」
ということが分かりにくくなってしまい人が集まりません。講演内容も広く浅くになってしまうなどして結局誰の心にも響かないという結果に・・・。これを私は良くやっていました・・・反省。

どこまで考えて企画しているか

みなさんは誰に向けて研修会や学会の講演の企画を考えていますか?きちんと明確に考えているでしょうか。

勘違いしてはいけないのが有名な講師だから人が集まるというわけではありません。

研修会や学会に行きたいと思う人の心の内は「日頃の悩みを解決したい」「こんな勉強をしたい、研究をしたい」というものです。

この私たちにとってターゲットとなる人の気持ちを動かすような研修会や学会などの企画でなければ誰も行きたがろうとはしません。皆そんなに暇ではない。

だからこそ、このターゲットをしっかりと設定するためにもマーケティングの力が医療者にも必要なのです。

ターゲットを絞るSTP分析とは

マーケティングで大切なのはターゲットを絞り、ライバルとは視点の違う市場を作り出すことです。それを作るための方法としてSTP分析があります。

STPは「Segmentation」「Targeting」「Positioning」の頭文字をとったものです。

セグメンテーションとは区分のことで、市場を年齢、性別、地域、購買行動など様々な切り口で分類します。商品やサービスによってこのセグメンテーションをどうするかは色々ですが、ここでは分かりやすく男女と年齢で考えてみましょう。

ターゲッテッィングはセグメンテーションで細分化した市場や顧客の中からターゲットを決めることを言います。今回は20歳代の男性をターゲットとしたいと絞っていきます。

最後にポジショニングです。ターゲットとする人たちに自分たちの商品やサービスが他の物と違ってどう良いのか?かが明確に伝えられないと購入などには至ってくれません。他と違ってどう良いのかを明確になる差別化をはかる必要があります。

コーヒーで考えてみよう

例をあげてみましょう。

あなたは新しくコーヒーを開発・発売をしたいとします。

この2つを比べてみるとセグメンテーションやターゲッティングが異なればポジショニングが変わってくることは容易に分かるかと思います。

「妊娠中/出産後にコーヒーを飲みたいけど、カフェインレスは味がなんか薄い気がして飲んだ気にならない」という声を耳にします。ここに市場があることに気づき、その悩みを解決できるような商品開発ができれば、それを的確にターゲットに届けることができます。

そう言えば女優の北川景子さんがCMをやっているブレンディーのカフェラトリーですが、このCMをゴリゴリの男性サラリーマンがやっていたらどうなるでしょうか?間違いではないでしょうが、やはり北川景子さんの方がしっくり来ますよね。

これはカフェラトリーの強みを活かせるターゲットがやはり北川景子さんのような若い女性たちだということです。(私も好きで飲みますけど)

この「誰に?」というターゲットやペルソナの設定が大切です。そこを間違えてしまうとポジショニングもずれてしまいます。

【サイト内関連記事】

ペルソナとターゲットの違い?医療者のマーケティング基礎知識

最近では先の例のようなターゲッティングでは十分ではないと言われ、もっと詳細な設定まで考えるペルソナを考える必要があると言われています。

最近はここまでターゲットを絞る必要があるのですね。

この「誰に?」が決まったら「何を」価値として感じてもらうかです。このどんなことを価値として感じてもらうように設定するかが重要です。

価値を感じてもらうためには、設定した「誰(ターゲット)」に対して自社の製品やサービスの明確な差別化をはかるポジショニングが必要となります。

商品やサービスの利点を明示し、それを認識してもらうのか、ターゲットにどのように認知されたいのかを明確化します。

先ほど例をあげたブレンディーのカフェラトリーの公式HPにはこう書かれてありますが、この文面そのままでサントリーの「BOSS BLACK」に当てはまるでしょうか。

感じてほしい、認識してほしい価値はカフェラトリーとBOSSとでは大きく違うでしょう。それが明確に出ていますよね。

この他とは違う価値を提供することを考える時に分かりやすいのがポジショニングマップです。

自社の強みと競合

私はお酒をあまり好んで飲みませんので、ピンとこないのですが、分かる人には分かるのかもしれません。

ただ思い出してみると、それぞれのビール会社のCMの打ち出し方が少しずつ違うことに気づきます。自社の売りとしているところをうまくターゲットにつなげるためにそれぞれCMに工夫をしているのでしょう。

自分たちが提供する物の市場などのセグメンテーション、ターゲット、ポジショニングを設定するSTP分析を行いますが、この時に必要なのがこのようなポジショニングマップです。自分たちの強みや弱みが見える化して分かりやすくなると同時に、ライバルたちの位置を書き込めるため、差別化を意識する上で分かりやすいです。

このポジショニングマップの作成の仕方の詳細については別記事で書いていますので、こちらを参照ください。

【サイト内関連記事】

セミナー運営に悩む医療者に必要なポジショニングマップの作り方

セグメンテーションをした時に、すでに圧倒的シェアをほこるセミナーがいる場合はなかなか参入は難しいかもしれません。そのため自分たちのセミナーの強みなどを活かしながら運営に当たるこも大切です。その勝負をしたい市場がレッドオーシャンなのか、はたまはブルーオシャンとして希望があるのかを調べておく必要があります。

医療者の研修会/学会運営に当てはめてみると

私たちリハビリテーション関連職種というものはセミナーが特に好きなようで、自主的にセミナーを立ち上げ運営をしている者も多くいます。

自分たちが運営しているセミナーはどの市場を狙っているのでしょう?また他0ゲットとする人たちはどのような年代、経験値を持っている人なのでしょうか?以下に示すようにがセグメンテーションを考えるだけでもかなりありそうですよね・・・。

  • 領域(急性期・回復期・生活期)
  • 疾患別(運動器・スポーツ・脳血管・循環器・がん・・・)
  • 年代(若手・中堅・ベテラン)

例をあげればきりがありませんが、セミナーも多くのセグメンテーションに分けることができると思います。年代などはもっと細かく分けることができます。

セミナーを運営している自分たちの強み、売りは何だろうか?もしこの強みがあるのであれば他と差別化をはかることができるかもしれません。

外部講師を読んで研修会を開催したい、または学会の特別/教育講演をしたいと考えた場合、その内容を聞いてもらいたいターゲットはどのような人たちなのか?明確にする必要があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA